2024.6.20
今回も最近始めましたコラム風ブログです!
簡単な内容で呆れられてしまうと恥ずかしいので笑
スーツ歴の長いお客様は読み飛ばしのほどお願いいたします!
今回は「スーツを選ぶ時のポイント」です。
はじめに
スーツはビジネスやフォーマルな場面をはじめ、様々なシーンで欠かせないアイテムです。
スーツを選ぶ際には、見た目の印象が大切になるのはもちろんのこと、快適さや機能性も重要です。
このブログでは、スーツ選びの際に押さえておきたいポイントを解説します。
カラーや素材の選び方、サイズの測り方、アクセサリーの合わせ方など、スーツを選ぶ際の総合的なガイドとしてお役立てください。
1. スーツの目的を明確にする
まず初めに、スーツを購入する目的を、おおざっぱで良いので明確にしたいものです。
ビジネス用なのか、結婚式やなどのフォーマルな場面で使用するのか、カジュアルなシーンでもお洒落着として着用するのかによって、選ぶべきスーツのスタイルやデザインが異なります。
・ビジネス用スーツ
ビジネス用スーツは、それぞれの職業や立場によってデザイン性が異なります。
日常的に着用する場合や、上品な印象を与えたい場合はシンプルで飽きの来ないデザインが求められます。
一方、自分の印象を強く残したい場合や、ブランディングの様に統一感を持ちたい場合には、特徴的なデザインや色柄を選ぶと良いでしょう。
ビジネス用に使われるスーツの色は、ネイビーやグレーが一般的で、無地や目立ちにくい細かい柄がビジネスでは使用しやすい柄となります。
・フォーマル用スーツ
フォーマルな場面でのスーツは、格式の高いデザインが好まれると共に、シーンによってはデザインが決まっています。
戦後の日本では、あるアパレル企業が「黒スーツ1着で冠婚葬祭すべてOK!」と謳ったことで、ブラックスーツが定着しましたが、本来の文化では、結婚式と喪服で生地の色柄や素材、コーディネイトなどは異なります。
(フォーマルシーンでの装いについては別の機会で詳しく触れたいと思います。
裏を返せば、一般的な日本のフォーマルシーンではブラックスーツが通用しますので、まずは1着持っておくことが大切です。
元々の略礼服の観点からすれば、1つボタンのピークドラペル、袖4つボタン、ノーベント、トラウザーズの裾はモーニングカット、脇ポケットは縦ポケット、出来ればベストを用意して、サスペンダーで装うことをお薦めします。
タキシード(ディナースーツ)やモーニング、イヴニング(燕尾服)は、正確なコーディネイトが必要です。
今回は触れませんが、それらを選ぶ際には、しっかりとしたプロの人に相談してください。
・カジュアルスーツ
ファッションがカジュアル化し、スーツをビジネスの制服的に着なくなってきたことで、スーツが嗜好品化する流れが生じています。
そうした流れのなかで、ビジネスやフォーマルではなく、お洒落の1つとしてスーツというアイテムを選ぶことが出来るようになりました。
今シーズンでは、1枚仕立てのダブルブレストジャケットに2タック等のゆったりしたルーズシルエットのトラウザーズを、麻混のような涼しく軽い素材で仕立て(もしくはそういった既製品を選び)、インナーにTシャツを代表とするカットソーを合わせるのが人気となっています。
2. カラーの選び方
スーツのカラーは、第一印象に大きく影響します。
色が与える印象は専門誌があるほど分析されていますが、今回は代表的なスーツのカラーとその特徴を紹介します。
・ネイビー
ネイビーは、ビジネスシーンで最もポピュラーな色です。
知的で信頼感を与える色であり、どんな場面でも適応します。
また、ネイビーは他の色とも合わせやすく、シャツやネクタイの選択肢が広がります。
・グレー
グレーは、落ち着いた印象を与える色です。
特にチャコールグレーやダークグレーは、結婚式のようなフォーマルな場面でも使えるため、汎用性が高いです。
ライトグレーは涼しげな印象が強くなるため、春夏のビジネスカジュアルに使用しやすい色です。
・ブラック
ブラックは、最も格式が高い色とされています。
本来は、葬儀や結婚式など、特定のイベントで着用するのが一般的であり、夜のイベントや公式なパーティーで重宝します。
近年では、ストレッチ性のある化繊素材のスーツにカットソーやハイネックを合わせ、若い世代を中心に、ビジネスカジュアルの色としても用いられることが多くなっています。
・ブラウン
ブラウンは、暖かみがあり、カジュアルな印象を与える色で、秋冬のカジュアルなビジネスシーンに合うとされていました。
最近はアースカラートレンドの影響もあり、春夏でもベージュやブラウンのスーツが人気となっています。
ブラウンは色味や柄で大きく印象が変わってくるため、シャツやネクタイの色とのバランスに注意が必要です。
3. 素材の選び方
スーツの素材は、見た目の印象や着心地に大きく影響します。代表的な素材とその特徴を以下に紹介します。
・ウール
ウールは、スーツの素材として最も一般的です。
保温性が高く、通気性も良いため、年間を通じて快適に着用できます。
また、ウールはシワになりにくく、耐久性も高いため、高価なスーツとしてふさわしい素材です。
・コットン
コットンは、カジュアルなスーツに使われることが多い素材です。
通気性が良く、軽量であるため、春夏の季節に適しています。
ただし、シワになりやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
・リネン
リネンは、夏のスーツに最適な素材です。
通気性が非常に良く、軽量で涼しいため、暑い季節に重宝します。
ただし、リネンもシワになりやすく、そのカジュアルな印象から、フォーマルな場面にはあまり向いていません。
・シルク
シルクは、高級感があり、フォーマルなスーツに使われることが多い素材です。
独特の光沢を持ち、滑らかな手触りが特徴です。
ただし、価格が高くなりがちなことと、繊細な特性を持ち丁寧な取り扱いが必要なことに注意が必要です。
4. サイズの目安
スーツのサイズが合っていないと、どんなに高級なスーツでも見た目が悪くなってしまいます。
自分に合ったスーツを選ぶための基本的サイズの目安を紹介します。
・ジャケットのサイズ
肩幅: 首の付け根の高さにある一番盛り上がった突起(第7頚椎)の上部を通り、両肩の先端(袖が落ち始める部分)が肩幅です。
肩幅は型紙上で背巾の上にあり、サイズが合っていないと、とても動きにくくなります。
胸囲: アームホールの下を通り、胸の最も高い部分を通るイメージで測ります。
細すぎるとジャケットの胸の部分は浮いてしまい、大きすぎると余りジワが出ます。
胴囲:ジャケットのウエストで最も細い部分です。
スリムなシルエットが流行していた時は、ボタンを閉めた際に引っ張りジワが出る位のサイズ感が好まれましたが、近年のトレンドの流れから、少し余裕があるものを選ぶと良いでしょう。
袖丈: 肩から手首までの長さです。
シャツとのバランスが大切でシャツが少し見える位の長さが必要です。
手を前に伸ばした際の手の見え方にも注意したい箇所です。
着丈: 肩巾の際にも使用する首の付け根から上着の裾までの長さを測ります。
スーツの総丈の半分が伝統的に美しいとされますが、スリムシルエットの影響で、昨今はそれより短いものが主流となっています。
数年前までの目安では、お尻の中間まで位の長さが好まれていましたが、今はどんどん長くなってきています。
・パンツのサイズ
ウエスト: 腰の一番細い部分を測ります。
股上の長さによって採寸する箇所が変わります。
ウエストはあまり締め付けず、指が一本入る程度が理想です。
ヒップ: ヒップの最も高い部分です。
ヒップがタイトすぎるとポケットが浮き、全体の運動量が少なくなって動きにくくなる上に、パンツが傷みやすくなります。
股上:股の付け根からウエスト位置までの長さです。
ファッション的にローライズにしたい場合を除き、腰骨の上の位置にウエスト線を持ってくるのが一般的です。
股下: 股の付け根から裾までの長さを測ります。
パンツの裾が靴の上に軽く乗るハーフクッションが現在は一般的です。
5. スーツのスタイル
スーツにはさまざまなスタイルがあります。
自分の体型や着用する場面に合わせて、最適なスタイルを選びたいものですが、今回は長くなりすぎるため、簡単な型のみご紹介します。
・シングルブレスト
シングルブレストは、前に1列のボタンが並んでいるスタイルです。
シンプルでクラシックなデザインが特徴で、ビジネスシーンで最も一般的です。
1つボタン、2つボタン、3つボタンのバリエーションがありますが、現在では2つボタンが最もポピュラーです。
・ダブルブレスト
ダブルブレストは、前に2列のボタンが並んでいるスタイルです。
フォーマルでエレガントな印象を与えます。
シングルブレストに比べ特徴的なデザインとなるため、自分の個性を出しやすいスタイルになります。
・3ピーススーツ
3ピーススーツは、ジャケット、パンツ、ベストの3点セットです。
ベストを着ることで、よりフォーマルでクラシックな印象を与えます。
結婚式や公式なパーティーなどのシーンでは3ピースが適しています。
(ベストを別生地にした方が適しているシーンがあります)
6. スーツのフィット感
スーツのフィット感は、見た目や着心地に大きく影響します。
テーラーとしては、大いに語りたいところですので、こちらは別のブログで詳しく解説したいと思っていますが、今回は簡単にご紹介します。
(お急ぎで詳しくお知りになられたい方は、テーラー神谷までご来店お待ちしております!笑)
・ジャケットのフィット感
肩: 肩のラインが自然にフィットしていることが重要です。
肩から袖が自然に落ちているか(肩が余り過ぎて肩先が落ちていないか、タイト過ぎて袖上部が当たっていないか)、確認しましょう。
ウエスト: ジャケットのウエスト部分は、少しシェイプされていると同時に、少しゆとりがあるのが理想です。
余裕があり過ぎても、タイト過ぎても、だらしなく見えてしまいます。
袖: 袖丈は、シャツの袖が1~2cm見える程度が標準であり、その範囲でお好みで選ぶと良いでしょう。
手を曲げてみて、袖幅が細すぎないかどうかも注意したいところです。
・パンツのフィット感
ウエスト: ウエストがきつすぎず、少し余裕があるのが理想です。
人間は座った時に肉が寄るので、座った時のフィット感も確認してください。
ヒップ: ヒップ部分がタイトすぎないかチェックしましょう。
動きやすさのメインとなる部分ですので、とても重要です。
太もも: 太もも部分に適度な余裕があることが重要です。
ワタリ幅という股の付け根部分の太さでチェックするので、ゆとりが少ない場合はそちらを大きくします。
裾幅: カジュアルなワイドパンツを除けば、細いものが主流となっています。
自分の体型を無視して細すぎるものを選ぶと着脱の際に面倒になりますので、注意が必要です。
7. スーツのメンテナンス
スーツは定期的なメンテナンスが必要です。
せっかくのスーツを長持ちさせるためのメンテナンス方法を紹介します。
・ブラッシング
スーツを着用した後は、ブラッシングしてホコリや汚れを取り除きましょう。
スーツ用のブラシを使うことで、素材を傷めずにケアできますし、スーツが長持ちします。
・クリーニング
スーツは頻繁にクリーニングする必要はありませんが、季節の変わり目などにプロのクリーニングに出すと良いでしょう。
クリーニング後は、通気性の良いカバーをかけてホコリを避けると共に、防虫しながら保管することをお薦めします。
・アイロン掛け
シワが気になる場合は、スーツ専用のアイロンを使ってアイロン掛けをしましょう。
可能であれば、アイロン掛けをこまめにすると、新品の時のシルエットを保ちやすくなります。
・保管方法
スーツは、ハンガーにかけて保管しましょう。
肩の形を保つために、ジャケット用の厚みのあるハンガーを使ってください。
また、直射日光や湿気の多い場所を避けて保管することが大切です。
8. コーディネイトアイテム(アクセサリー)の選び方
全体のコーディネートを引き立てる重要なアイテムです。
代表的なものをご紹介します。
・ネクタイ
ネクタイは、スーツスタイルの中で最も目立つアクセサリーです。
色や柄、素材によって印象が大きく変わります。
ビジネスシーンでは、シルク素材のシンプルなデザインが一般的です。
・ポケットチーフ
ポケットチーフは、胸ポケットに挿し込むアクセサリーです。
スーツのカラーやネクタイとコーディネートすることで、洗練された印象を与えます。
挿すだけでオシャレに見える超便利アイテムです。
・カフリンクス
カフリンクスは、シャツのカフス(袖口)を留めるアクセサリーです。
フォーマルな場面で特に重要です。
シンプルなデザインから装飾的なものまで、さまざまなスタイルがあります。
・ベルト
ベルトは、スーツのスタイルを完成させるための重要なアイテムです。
ベルトの色は、靴と合わせるのが基本です。
一般的には、黒や茶色のレザー素材がビジネスシーンで好まれます。
9. スーツのトレンド
スーツのスタイルやデザインは、時代とともに変化します。
最新のトレンドを取り入れることで、モダンでスタイリッシュな印象を与えることができます。
近年のスーツトレンドを紹介します。
・スリムフィット
スリムフィットは、体にフィットしたシルエットが特徴です。
若々しく、シャープな印象を与えます。
特に若い世代に人気がありましたが、極度にスリムトレンドになった結果、最近ではゆったりしたシルエットに移行しつつあります。
・ダブルブレストの復活
かつて古風なイメージがあったダブルブレストのスーツが、近年再び注目を集めています。
モダンなカットやウールだけでは無い様々な素材で作られたダブルブレストスーツがビジネスカジュアル問わず人気が出始めています。
・カジュアルスーツ
ビジネスカジュアルの浸透に伴い、カジュアルなデザインや素材のスーツが増えています。
ジャージー素材やストレッチ素材を使用したスーツは、快適さとスタイルを両立させます。
・アクセサリーの変化
スーツと言えばシャツとネクタイ、という時代は終わりをつげ、アクセサリーの自由度が増しています。
ビジネスシーンでもTシャツやニットを合わせるのが人気となっています。
一方で、大切な商談やフォーマルシーンでは、敬意の表れとしてシャツネクタイの重要度が高まっています。
10. スーツ選びのまとめ
目的を明確にする: ビジネス用かフォーマル用かを明確にし、それに適したデザインやスタイルを選びましょう。
カラーの選び方: 自分のイメージや用途に合った色を選びましょう。ネイビーやグレーはビジネスシーンでの万能カラーです。
素材の選び方: 季節やシーンに合った素材を選びましょう。ウールは年間を通じて快適な素材です。
サイズの測り方: 自分の体型に合ったサイズを正確に測り、フィット感を重視しましょう。
スタイルの選び方: シングルブレストやダブルブレスト、3ピーススーツなど、自分の体型やシーンに合ったスタイルを選びましょう。
フィット感: ジャケットやパンツの各部分のフィット感をチェックし、自然で快適な着心地を追求しましょう。
メンテナンス: スーツのメンテナンスを怠らず、長持ちさせるためのケアを行いましょう。
アクセサリー: ネクタイやポケットチーフ、カフリンクスなどのアクセサリーを上手にコーディネートし、全体のスタイルを引き立てましょう。
トレンド: 最新のスーツトレンドを取り入れ、モダンでスタイリッシュな印象を与えましょう。
簡単ではありましたが、以上のポイントを参考に、自分にぴったりのスーツを選んでください。
スーツ選びを楽しみながら、自分らしいスタイルを見つけることができれば、ビジネスシーンやフォーマルな場面でも自信を持って臨むことができるでしょう。
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