黒木です

今日はシャツのことをお話しします。

「ダブルカフス」

シングルカフスの一重仕立てに対する二重仕立てのカフスのことを指します。

袖口が折り返って二重になったもので、カフリンクスを用いて留め合わせるのが特徴です。

シングルカフスに対してよりドレッシーに着こなせるのも特徴です。

ダブルカフスのルーツが気になって調べて見ました。

長い歴史がありまして、

シャツにはずっとシングルカフスが使われていました。

中世にはフリルや豪華なレースなどが飾られたシングルカフスが貴族の間で流行していました。

この頃はまだ一般の人にはシャツは高価な洋服だったようです。

19世紀に入り、カフス付きのシャツが中流階級の人たちにも普及するようになり、

今のようなシンプルなカフスに落ち着くようになりました。

そして、その当時は糊のきいた清潔なカフスが良く使われていました。

ただ、大きな欠点があり、パリパリとしていて硬かったそうです。

従って、ボタンで留めるのは難しく、カフリンクスを使っていたそうです。

シングルカフスにカフリンクスを使っていました。

その後、20世紀になるとホワイトカラーの人たちが多くなり、

硬いカフスでは仕事に支障をきたしたそうで、柔らかいカフスに替わっていきました。

しかし、今度は形が安定しずらいという問題が出ました。

そこでダブルカフスが誕生しました。

柔らかいカフスを伸ばして折り返す。このようにしてハリを持たせたそうです。

フォーマルの場面で着用されることが多いですが、

もとを辿ればシングルカフスがルーツであり、必ずしもダブルでなければいけない

ということでは無いのです。

スーツもそうですが、長い歴史の中でシルエットなど形の変化はあっても、

もととなる形は変わらない。何百年も変わらず受け継がれているものは

なかなか無いですよね。そう考えると何気なく着ている洋服も

実は歴史と伝統を着ているようで、おもしろくなります。

テーラー神谷では洋服御誂え券をご用意しております。

大切な方の御祝いの時にいかがでしょうか。

詳しくは当店ＨＰ、スタッフまでお尋ねください。